理想は人生を全力で楽しく過ごすこと

りんさんが思い描く老後の姿は、「残りの人生無駄なく全力で楽しく過ごす」というごくシンプルなものです。

「結婚をしなくても、将来住む地域の近隣の方とお友達になったり、公民館を利用してさまざまな体験をしたり、旅行やバスツアーなどで各地の景色、文化に触れてみたり、想像しただけで楽しそうな老後が浮かびます」

彼女の考え方は従来の「家族に囲まれて」という老後像だけでなく、自分らしい生き方を追求することの大切さを教えてくれているようです。

しかし、そのような楽しい老後を思い描きながらも、りんさんには現実的な心配もあります。

「楽しいことだけではなく、心配ごとも多くあります。例えば、年金やお墓、病気に関することです」

少子高齢化が進む日本社会において、65歳になった時にどれだけの年金を受け取れるのか、そもそも「人生100年時代」の今、65歳で年金を受け取ることができるのかといった不安や疑問を持っています。

また、お墓についても永代供養なのか散骨なのか、樹木葬なのかなど、どの形を選ぶべきか悩んでいます。りんさんの祖母がよくお墓の話をしているのを耳にしているため、死後のことまで考えておくのも大切な老後への準備だと認識しているそうです。

●大学生ながらも現実的に老後を見据え、自分なりの幸せを模索するりんさん。人生観の根底にあるのは、彼女が掲げている大きな目標でした。後編【最期に「楽しい人生だった」と思えるように…結婚願望ゼロの女子大生が掲げる人生最大の目標と老後の理想像】でお届けします。