北川 実さん(仮名、以下同)は、都内の大手企業に勤める年収1200万円の52歳男性です。同い年でパート勤めの妻と二人の子供がいましたが、長年の「亭主関白ぶり」に愛想をつかされ、子供の大学卒業を機に離婚されてしまいます。

そして離婚して1年後、孤独に耐えられなくなって婚活を始めたものの、男尊女卑的「トンデモ発言」を自然に発してしまい、うまくいきません。それどころか、お見合い相手からクレームを受けたり、結婚相談所のアドバイザーからも注意される始末。

そんな中、神崎舞さんという、外資系企業で働く年収800万円の43歳女性に一目ぼれしたのですが……「男尊女卑な言動」をやめた方がいいとズバリ指摘されます。

しかし今回ばかりは諦められなかった彼は、価値観のアップデートの約束をしました。

●前編:相手からはクレーム、結婚相談所からも注意…年収1200万円・50代婚活男性がお見合いの場で放った「トンデモ発言」

愛のなせるワザなのか…1カ月で“合格点”の変化をとげた

人が変わるのに、年齢は関係ないのかもしれません。

実さんは本気で「性格改善」に取り組みました。関係しそうな本や記事を読みあさり、アドバイザーにも教えを乞い、同僚や部下にまでダメな点の指摘をお願いしたそうです。次の舞さんとのデートまで、とにかく考えられる限り、寝る間も惜しんで改善に取り組んだといいます。

そうしておよそ1カ月後、改めて舞さんがデートに応じてくれました。この日は面接のように緊張したらしいのですが……終了間際、少しダメ出しをしながらも彼女は改善を褒めてくれたといいます。

「よくがんばりましたね。まだ少し気になるけれど、女性を、私を大事にしようとしてくださる姿勢は感じました。ぜひこれからも、よろしくお願いします」

その後もどうにか交際を重ね、最終的に二人は結婚しました。

なお、交際時には実さんの貯金のなさにもあきれられたそうです。そこで結婚後は、今まで会社で形だけやっていた資産形成に二人で取り組んでいるといいます。また彼女から家事や料理のいろはも教わり、今では一通りいっぱしにできるようになったそうです。他にも、彼女から“ダメ出し”はあるものの、不思議と喜んで聞き入れ、常に改善しているとのことでした。

「言われているうちが花って本当ですね。誰も何も言ってくれず、私は周囲から愛想をつかされていたのだと思います。もちろん言われているうちに聞かなかった私が悪かったんですが……。それに気づけた今は、過去を恥ずかしく思いますし、気づかせてくれた彼女には心底、感謝しています。同じ失敗をしないよう、これからは彼女をずっと大事にします」

ぜひ今のお気持ちを生涯、大事になさってくださいませ。