指摘を聞き入れられる相手を探しておこう

ただ、実さんが特殊かというとそうでもありません。

あくまで一般論ですが、50代以上の男性の中には、今でも亭主関白や男尊女卑などの昭和的な思考を持ち合わせている方が珍しくないようです。デート代を全額負担したり、専業主婦を当然と考えたりなど、好意的に受け取られやすい側面もあるにはありますが、基本的に男尊女卑は、令和の今、「時代と逆行している」とみなされます。

そして男尊女卑は、本人にとっては無自覚なことが珍しくありません。そうだと自覚があっても、何が悪いのか分かっていないこともよくあります。50代ともなれば会社では相応の立場であることも多く、友人は類友であることも多いのでなおさらです。今回の実さんもまさにそうでしたが、誰からも何も言われず、言われても否定したり怒ったりするだけなことも本当に多いのです。

ただでさえ価値観のアップデートは、年齢が高まるほどに難しいと言われがちです。変えたい場合は、一人では難しいと考えたほうが無難だと思います。基本的には何か言われても無視するでしょうが、まさに実さんにとっての舞さんのように、「この人の言うことなら聞ける」という人を、探し出すことがおすすめです。

もちろん、そのようにならないほうが理想的です。ただ若い方であっても、出世などで地位を得た結果、似たような性格になってしまう方も珍しくありません。

できれば、そのようになってしまう前に、厳しく指摘してくれる方との関係を深めておき、そうならないよう前もって自身の環境を整えておきましょう。