夫の決断に納得できず…家出を決意
気の優しい夫はそれを断れなかったようです。しかし、私は納得できませんでした。義母は姑意識の強い人で、次男の嫁である私は帰省するたびにいびられ、こき使われてきました。夫の手前、事を荒立てずにきましたが、娘しかいない私に「跡取りも生めない嫁には嫁の資格がない」と言い放つなど、義母から受けた屈辱的な仕打ちは数えきれないほどあります。その私が義母のお世話をするなど想像もできません。
義姉も義兄や夫に隠れ、義母と一緒になって私に嫌がらせをしてきたくせに、今になって「預かってくれないか」は虫が良すぎます。夫に言わせると「家を継いだ兄が両親の面倒を見てくれた」となるのですが、義兄夫婦は義両親と同居することで住居費が不要になり、生活費の援助も受けてきたわけで、3人の甥の学費も義父が払っていたと聞いています。一方で我が家は何の援助もされていませんし、夫は義父の遺産も相続放棄をしています。
義兄は一刻も早く義母を我が家に押し付けたいようだったので、私も早急に自分の身の振り方を考える必要がありました。その中で浮上したのが、シニア層に人気だとネットニュースで見たリゾートバイトだったのです。
●後編【専業主婦歴28年、59歳で掴んだ自立…“天職”のリゾートバイトで預金7ケタ達成、老後への覚悟を決めた妻】では、阿久津さんが家族への連絡を「事後報告」にして家を出た経緯と、夫が直面する厳しい現実についてお伝えします。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
