<前編のあらすじ>

石川県在住の山本明美さん(仮名・59歳)は、毎年お盆休みに帰省する長男一家への対応に頭を悩ませていました。今年は9連休となり、5泊6日の滞在予定。例年サポートしてくれていた娘は沖縄旅行のため不在で、明美さんは一人で5歳と2歳の孫の世話を担うことに。

実際、帰省した長男一家は今年も相変わらずやりたい放題。手土産1つ持参せず、食事代や子供服の買い物代も山本さん夫婦に払わせて当たり前のような顔をしていました。

●前編:【「私は嫌な姑?」2人の孫の世話に食事作り、さらには財布扱いまで…59歳女性が息子一家の帰省にストレス爆発のワケ】

息をつく暇もないお盆休み

私は短大を卒業してから地元の保健所に就職し、同い年の公務員の夫と結婚後も仕事を続けてきました。早いもので夫婦ともども数年後には定年を迎えます。

子供は1男1女で、2人とも独立して家を出ています。首都圏にある部品メーカーの工場に勤務する息子は同僚の女性と結婚して、今や2人の子持ちです。不動産会社勤務の娘は、東京でシングルライフを謳歌しています。

毎年夏になると頭が痛いのが子供の帰省、特に息子一家への対応です。ふだんはアラ還夫婦の2人住まいですから、のんびりしたものですが、幼子を2人連れた息子一家がやって来るとまさに台風襲来の趣で、息をつく暇もありません。

しかも、今年はお盆休みが9連休になり、8月10日から15日まで5泊6日を我が家で過ごすことになったのです。例年なら同時期に帰省する娘が食事の支度や孫のお世話を手伝ってくれたのですが、今年はジャングリア見学も兼ねて友人と沖縄に行くとかで、サポートがないのも心細く思っていました。

そして、案の定、私の不安は的中したのです。

初日は移動疲れで孫たちが早々と休んでしまったことから、久しぶりに息子とお酒を飲みながら話をする余裕がありました。孫を寝かしつけにいった嫁も疲れていたようで、呼びにいった息子が「ぐっすり寝ているようだから、起こすのをやめた」と笑っていました。