退職代行の存在意義

退職代行を使うぐらいなら、ほかに相談すればいいという意見もよく聞きます。しかし、どこに相談すればいいのでしょうか? 

まず行政の窓口が考えられます。丁寧にヒアリングしてくれるでしょうが、すぐに職場環境が改善されるのは難しいのではないでしょうか。

もし多額の損害が発生している場合や、どうしても許せないときは、弁護士に相談するのが適切です。ただし、会社を訴えるには、ハラスメントなどの証拠を集める必要があり、非常に手間と時間がかかります。そこまでしても、理不尽ではありますが、会社側が優秀な弁護士を雇えば、裁判に負けてしまうリスクはあります。

多くの人は、1日でも早く会社を辞めたいだけではないでしょうか。

ブラック企業に就職してしまうと、肉体的にも精神的にも追い込まれていきます。退職にはエネルギーがいります。一日も早く辞めたいと願いながら、自力で退職を申し出るエネルギーも残っていない。そんな過酷な状況の人たちにとって、退職代行は一種の救済措置となっているのです。