日本人特有の国民性
世代を問わず「辞められない」状況は、日本人特有の国民性も関係しています。
海外メディアからの取材では、「どうして日本人は『退職したい』と自分で言えないのか」とよく聞かれます。海外から見れば、さぞ不思議に思うのでしょう。理由のひとつには「思っていることを口に出さないのが美徳」という考えがあります。真面目で、優しい人ほど、労働条件や職場環境に不満を抱えていても、交渉できません。そして、引き止められると承諾してしまい、いつまで経っても辞められない。
一方で、定年退職後に始めた新しい仕事で悩まれる方も多くいます。事前に説明を受けた内容と実際の仕事が大きく違っていたり、会社側の期待値が高すぎて無理な要求をされたり。労働環境に苦しんでいるのは、若者だけではありません。
これまで弊社に依頼された40代以上の方は3000名弱います。Z世代とほかの世代で価値観が大きく違うわけではなく、ひとえに、おかしな職場に気づきやすい時代になったというだけではないでしょうか。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。