これから新年会のシーズンです。

会社内で親睦を深めるのを楽しみにしている人もいれば、すでに気が重くなっている人もいるでしょう。アルハラ(アルコールハラスメント)という言葉が一般的に使われるようになり、各企業の対策も進んでいるようですが、いまだに「アルハラ退職」はかなりの数に上ります。

「え、こんなことで辞めるんですか? イヤならイヤとひと言いってくれればよかったのに……」

これは「飲み会が苦痛だから辞めたい」というある依頼者の言葉を、上司に伝えたときの反応です。

アルハラをしている上司は、よかれと思っていることが大半です。自分の話を素直に聞いてくれる若い人たちを集め、お酒を飲むのは楽しいでしょう。しかし、部下も同じように楽しんでいるとは限りません。どこからアルハラと定義するかはむずかしい線引きですが、「イヤ」と言えない部下を誘うだけでハラスメントに該当する場合もあります。