70歳時点での年金額は117万円に
経過的加算額は「厚生年金としての加入期間」が合計40年に達するまで増えることになっています。奈津子さんの場合、60歳時点で保険料納付済期間としては40年あっても、厚生年金の加入期間自体は数年程度のため、経過的加算額が増える余地があることになります。厚生年金への加入は70歳になるまでで、60歳から70歳になるまでの10年間増やすことができます。結果、満額の老齢基礎年金と老齢基礎年金に相当する経過的加算額の合計で、実質50年相当の基礎年金になります。
報酬比例部分だけでなく経過的加算額も増やせる奈津子さんの年金は、65歳時点では17万円増えた合計102万円、70歳時点では32万円増えた合計117万円になるのでした。
どのくらい増えるかは加入記録次第
これを聞いた奈津子さんは年金の計算や増え方の仕組みを理解しました。そして、「思ったより増えそうだし、働かなくなった後の年金も多いほうがやっぱり安心かな」と思い、厚生年金に加入することを決めたのでした。
保険料の負担が増えても、思っていたよりも年金額が増えることもあります。もちろん、奈津子さんの場合と違い、厚生年金加入期間が既に40年ある場合は、経過的加算額が増えず、増えるのは報酬比例部分のみということになります。これまでの年金加入記録が影響しますので、あらかじめ加入記録も確認した上で、今後の年金加入の計画を立てるとよいでしょう。
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