厚生年金への加入で増えるのは「報酬比例部分」
一方、厚生年金に加入すると、老齢基礎年金と老齢厚生年金の2階建てで受給額が増えるとされていますが、1階部分の老齢基礎年金については、前述の③の期間が②の期間になることから特に受給額は変わらず、満額受給できる見込みです。一方、「2階部分」として増える老齢厚生年金については報酬比例部分となります。報酬比例部分は厚生年金に加入した期間やその保険料によって受給額が異なる年金となり、20歳以上60歳未満で扶養に入っていた人が厚生年金への加入に変わることで増えるのは、報酬比例部分ということになります。
老齢厚生年金(報酬比例部分)については、58歳から月給15万円で厚生年金に加入しても、60歳時点(2年間加入)では1万8000円強しか増えません。奈津子さんが「あまり年金が増えないのではないか」と懸念する通りともいえます。
60歳以降も厚生年金に加入すると大きく増える
しかし、60歳以降も厚生年金に加入すると、報酬比例部分がさらに増えるだけでなく、経過的加算額も増えることになります。この経過的加算額について、具体的には1カ月の加入につき年額1734円(2025年度の場合)ずつ増えることになっています。
60歳以降、5年間の加入で年10万4040円増え、10年間の加入で年20万8080円増える計算です。
経過的加算額は老齢厚生年金として計算されますが、定額で計算されることから老齢基礎年金に相当する部分となります。つまり、60歳以降も厚生年金に加入することで、報酬比例部分と経過的加算額が増えるため、年金額は実質2階建てで増えることになります。
