世帯年収2200万円のパワーカップルの貯蓄額は…
では、高年収家庭と一般年収家庭の実際の貯蓄額を見てみましょう。まず先にご紹介するのは高収入家庭から――。
下山さんご夫婦(仮名)は夫婦とも年収1100万円、世帯年収は2200万円の40代パワーカップルです。お子さんは男の子(5歳)と女の子(3歳)の2人です。
このご家庭の貯蓄はいくらだと思いますか?
答えは480万円です。
世帯年収のわりに貯蓄が少ないと思った方も多いことでしょう。2人目不妊治療費が400万円ほどかかり、その後、夫婦とも育休を取得したという事情はあるものの、年収の割に貯蓄が少ないのは、月間家計が以下の状況だからです。
<収入>
手取り 130万円(夫婦合計)
<支出>
家賃 27万円
教育費 32万円
生活費 52万円
保険料 8万円
住まいは、賃貸マンションで家賃は27万円です。お子様2人はインターナショナルスクールに通っているため、上のお子さんは月15万円、下のお子さんは月13万円かかっています。さらに週末は音楽教室に通っているため、教育費は毎月32万円ほどです。
また、夫婦2人ともハードワークのため、ベビーシッターと家事代行サービスを利用しています。ベビーシッター料金は行政の補助があるものの、ほぼ毎日利用しているため、上限オーバーとなり、自己負担が発生しています。ベビーシッター・家事代行料金は7万円で生活費の中に含まれています。
食費や衣服費等においては節約という概念はなく、欲しいものを、値段を見ずに購入するという、なんともうらやましい支出っぷりです。
下山さんの“貯蓄法”についてうかがえば、「いくら貯蓄しないといけないのか、今まで気にしたことはないです。余ったお金が、口座にそのまま貯まっていくだけでした」との言葉。たしかに、現状月11万円ほど黒字ですから、今後、これ以上生活レベルが上げなければ、貯蓄も順調に増えていくと思われます。
とはいえ、収入が多い分、支出もかなり多いことがお分かりいただけると思います。
●後編(大切なのは「先取り貯蓄」に足す“1つの行動”だった…お金を簡単に増やす“鉄則”)では世帯年収900万円の夫婦の事例を紹介。驚きの貯蓄額とその理由、さらにお金を育て、増やすための王道ワザについて解説します。