<前編のまとめ>

内科医の後藤久さん(仮名)は、父親も医師、祖父も医師という医師家系。ゆくゆくは父親が経営する病院を継ぐ予定です。

医学部在学中から交際している彼女と研修医のときに結婚しました。しかし、想像以上の忙しさに、すれ違いが大きくなり、1年で離婚してしまいます。

高収入の医師である後藤さんは、すぐに再婚相手が見つかると思いきや、特別な立場ゆえに納得できる結婚は周りが想像するよりも困難の連続のようです。

●前編:「医師家系」の特殊な結婚観…狭き門を突破した者同士でしか人生を分かち合えない「複雑な事情」

結婚相談所で大モテの医師

医師として忙しく生活をしていた後藤さんですが、気づけば離婚から15年が経過していました。1人でいることに寂しさを感じたこともあり、結婚相談所に入会されたのです。この時には後藤さんは父親の病院を継ぎ、院長になっていました。収入はうなぎのぼり、しかも後藤さんには子どもがいないので、結婚相談所でも大モテです。

後藤さんが出した条件は、美人できれいな人、若い人(後藤さんは40を過ぎていましたが、20代か30代前半の女性を希望)、そして相手も医師であることでした。相手が医師ならば、別の病院を作り、そこでの院長になれる。そうすれば世帯年収が億単位になるからです。

後藤さんは年収が極端に高いこともあって、たくさんの女性からお見合いの申込がありましたが、その中に後藤さんの条件に合うような人はほとんどいません。だんだん雲行きが怪しくなってきたので、美人という条件を外し、そして若い人という条件も見直しというように条件を減らしていきました。でも医師という条件だけは絶対に譲れないということでした。条件を女医さんに絞って後藤さんに紹介すると、39歳女医さんとの交際に至り、同棲し成婚なさいました。