退職代行を安易に使うべきではない理由
これは同業の知人T氏から聞いた話ではあるのだが、彼にも田原氏から相談が来ていたらしい。T氏も丁重にお断りしたようだが、もしかすると田原氏は私への相談前後で方々へ相談し回っているのかもしれない。
退職代行は近年話題となっており、利用者が急増していると言われている。だが、田原氏を見ている限りその利用には慎重を要すると考えてもいい。
おそらく田原氏は、最初に退職代行を使わず、しかるべき機関に自分の現状を相談したり、上司の上司に相談する、あるいは自力で退職するという勇気ある行動をとれていたら、2社目での失敗や損害賠償の請求を受けることもなかっただろう。
田原氏が損害賠償を支払ったのかどうかその後のことは分からない。しかし、安易な気持ちで退職代行を利用してしまったがゆえに、大きなトラブルを招いてしまったことはまぎれもない事実。
退職代行はあくまでも自らの退職の意志の伝達を代行してくれるだけであり、トラブルなく退職できることを保証したり、突然退職したことによる勤務先への損害賠償義務まで免除するものでもない。
世の中に言われる退職代行を利用しての成功例は「たまたまトラブルに発展せずラッキーだった事例」に過ぎない。一歩間違えれば大問題になっていたであろう事例も山ほど存在している。
くれぐれも、SNSやインターネット上などで謳われているような甘い言葉に乗せられ、安易に退職代行を利用してしまうことのないよう留意していただきたい。
そして、退職代行を利用しようとする人がいれば、ぜひ引き留めて考え直すよう促してほしい。私は安易な退職代行の利用によって不幸になってしまう人が1人でも減るように願っている。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
