理不尽に怒られる様子に我慢ができなかった

「旭さん、今日はありがとうね。本当に助かったわ」

そこで友梨は照れくさそうに笑った。

「いえ、私もビビってたんです。でも真面目に頑張っている野村さんが理不尽に怒られてるのが我慢できなくてつい……」

友梨の話に小枝子は驚いた。

「え? そうだったの?」

「はい……」

「ごめんなさいね。新人のあなたにそんなことをさせてしまって」

友梨は首を横に振る。

「全然、気にしないでください。でもあの人、店に苦情を入れてくるかもしれないですよね?」

「大丈夫よ。もしそうなったら、あとは店長に頑張ってもらいましょ」

心配そうな顔の友梨に冗談めかして笑いかけると、友梨の表情もほころんだ。

※複数の事例から着想を得たフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。