<前編のあらすじ>
専業主婦の窪川涼子さん(仮名・46歳)は、夫と大学生の息子の3人家族。義両親が建てた二世帯住宅に暮らしています。義父は2年ほど前から体調を崩して入退院を繰り返し、現在は医療設備の整った高齢者施設に入居しています。
日頃から義両親が義妹一家ばかりをかわいがっていると感じていた窪川さんでしたが、ある日義母の居室で見つけた義母のノートを開いてあぜんとします。そこには義母が義妹に渡したと思われるお金の細目と金額、渡した日付が書いてあったのです。将来的に義両親が窪川さんの夫と義妹に財産を半分ずつ分けるとすると、義妹の取り分が明らかに多くなってしまいます。
この出来事をきっかけにもやもやを抱え、「嫁の相続」という市民講座に参加した窪川さん。相続診断士である内海さんの話を聞き、「内海さんに相談してみたい」と面談を申し込みました。
●前編:【「ふとノートを開くと…」同居の義家族に辟易する40代主婦が片づけ中に見つけた義母の“驚くべき秘密”】
義母が義妹一家に数千万円贈与していた事実が発覚
夫の義両親が建てた二世帯住宅で暮らす私は、ある日偶然に義母の居室で義母が義妹一家に渡したお金のメモを見てしまいました。そこには、義妹の娘で名門大学の医学部に通う怜花ちゃんの学費も含め、この10年間で数千万円の支援があったことが書かれていました。
義妹は開業医に嫁いでいます。私と同じ専業主婦で、車で30分ほどの距離に住んでいるのに、高齢者施設に入居している義父の着替えの用意や買い物といった義両親の世話はほとんど私任せです。私には怜花ちゃんと同学年の長男がいますが、義両親からはごくごく一般的な額の入学祝いやお年玉しかいただいたことがありません。
義両親からの相続は、不動産を含めた財産を夫と義妹で平等に分割するという遺言書が用意してあると聞いています。それでは不平等ではないかと疑問を持ちました。