養育費の負担が心配に…美月さんが下した苦渋の決断とは?

お給料から毎月10万円を養育費として敏行さんに託していた美月さん。このまま払い続けて大丈夫かと不安になっていました。

当初は毎月実家に養育費を受け取りに来ていた敏行さんでしたが、いつしか実家に顔を見せることなく、自宅のポストに入れておいてほしいと要求し始めました。美月さんの残業が重なり期日までに届けられなかったときには、督促のメールが届く始末。再就職してもなお自分で支払う気は一切ないようです。美月さんが養育費を負担し続けている状況を「当たり前」と捉えている敏行さんに、腹立たしさを覚えます。

また、現在8歳の唯ちゃんが大学を卒業するまであと14年。月10万円で考えると1680万円ものお金を負担することが、おひとりさまである自身の老後にどう影響するのかも気になりました。

実際に美月さんのご希望にそって老後に必要な金額を試算すると、退職時点で3000万円程度の資産が必要です。敏行さんや姪の唯さんをいくら援助しても、自分は助けてもらえない可能性を考えると、これまで通り養育費を負担するより老後資金を早めに準備することが美月さんには必要だと分かりました。

しばらくして美月さんから、養育費の支援をやめたと連絡がありました。親としての責任感が全くない弟だけでなく、「養育費をいくら立て替えても、あなたは他人。老後の面倒なんて知ったことじゃない。唯には絶対させません! 必要なら、あなたが自分で子どもを産めばいいでしょ!」と言い放った光さんにも憤りを感じました。

「こっちは家族だと思って大切にしてきたのに。老後の面倒を見てもらおうだなんて、考えてなかったのに……」

敏行さんに代わって養育費を援助してきたことに対し、誰も感謝しないことが空しくなり、今後一切援助をしないと決めたそうです。

おひとりさまで子どもがいない方は、時間とお金の余裕を家族に注ぎがちです。そしてそれは、感謝されることなく当たり前のように受け止められます。甘えは本人のためになりません。現実としっかり向き合うことを促すのも、家族の愛情ではないでしょうか。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。