ファイナンシャルプランナーの筆者のもとに、40代の女性が相談に来られました。離婚した弟に代わって姪の養育費を払っている。大学卒業まで負担すると老後が不安で仕方ないとのこと。おひとりさまで子どもがいない方は、経済面で必要以上に家族のあてにされがちです。どう線引きすべきか、一緒に考えたいと思います。
【相談者プロフィール】
相談者 岡田 美月さん(40歳・仮名)公立高校教員 独身
弟 岡田 敏行さん(35歳・仮名)自営業
元義妹 西山 光さん (33歳・仮名)事務職
姪 西山 唯さん(8歳・仮名)
夢に一直線だった姉弟の明暗
両親の影響で、毎日BGMとして洋楽を聞いていた美月さん。「もっと歌詞を理解したい!」と学び始めた英語に、気がつけばどっぷりはまっていました。
将来は英語を使う仕事につきたいと外国語大学を卒業し、アルバイトでためたお金で海外留学も経験。日本を出て海外で働くことを考えましたが、英語を学ぶことで世界が広がる楽しさを子どもたちに伝えたいとの思いから、教員として働くことを選びました。
一方、子どものころから野球に夢中でほとんど家に居なかった弟の敏行さん。高校・大学と野球推薦で入学するほどの実力で、いずれはプロ野球選手に! が家族共通の夢でした。本人ももちろんそのつもりでしたが、試合中のケガが原因でやむなく断念。1ミリも考えていなかった進路変更を余儀なくされました。
気持ちが切り替えられないまま始めた就職活動。なんとか地元の企業に就職できたのですが、ホッとしたのは家族だけ。敏行さんにとっては苦渋の選択だったのです。