すれ違う各々の思い
義両親から見ると「自分の家に息子夫婦をおいてやっている」。お嫁さんから見ると「本当は嫌だけれど、お金のために仕方なく義実家で同居している」。そして夫にとっては、「親に世話になっていて感謝している。そして申し訳なく思っているけれど、妻は全く理解してくれない」という状況です。一緒に住む人たちの考えが交わる部分がなく、ギスギスした時間ばかりが流れていきました。
靖子さんは、旦那さんが自分の味方をしてくれないと分かり、とうとう子どもを連れて実家に帰りました。その間、旦那さんが靖子さんの気持ちに寄り添うようなこともありましたが、結局親への感謝や申し訳ない気持ちの方が強いことが分かり、2年の別居の末、離婚になりました。
離婚後は子どもの養育費問題が浮上
離婚をした後は、子どもの養育費の問題が浮上しました。
実は離婚をした元旦那さんは、その後に年収の高い会社に就職をしていました。ですが将来的に再婚を考えていたので、高額な養育費を支払うことはできないと言います。
靖子さんは実家で暮らしていて両親からの援助もありますが、自分だけの収入では子どもの将来も不安です。この先高校や大学に進学をすることを考えると、お金が足りないのは目に見えていたので、できるだけ高い養育費を求めていました。
だからこそ元旦那さんからの養育費を期待していたのですが、思ったような金額にはなりません。結果的に、お子さんは私立の小学校から公立の小学校にうつることになりました。頑張って入学をさせた靖子さんとしては、子どもも気に入っている小学校を転校させることは不本意で仕方ありません。本当に悔しい思いでいっぱいだったと思います。
靖子さんは東京の名門女子大を出て大手の会社に就職し、元旦那さんと結婚しました。大学レベルや勤め先、年収が希望に合っていましたし、何よりも優しい人柄が決め手となったのです。
ですが、将来どんなことが起きるのかは分からないものです。靖子さんも、義両親の同居がなければ、今も旦那さんと幸せに生活をしていたかもしれません。ただ起きてしまったことは受け入れるしかありません。ご両親からは再婚を勧められていますから、すてきなお相手が見つかることを願っています。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。