子どもたちが貧困に陥った原因は?
このような家計状況でしたが、典夫さんには大学に行きたいという思いがあり、とにかく学費の安い大学を選んでアルバイト代と奨学金で大学費用を捻出し、大学を卒業しました。菊美さんからの仕送りもあったようですが、仕送りは約4万円、3万円は寮費に消えました。
典夫さんにとっては、もう笑い話となるほど過去の話となりつつありますが、典夫さんは父親のことは絶対に許せず、父親が死ぬまで会うことはなかったと言います。 確かに、浮気ばかりする父親の責任は大きいです。しかし、菊美さんにも責任はあります。40年前、女性が2人の子を育てながら生活するのは容易でないと想像がつきます。夫からの支援は必須でしょう。
父親は子どもを愛していたようで、典夫さんが結婚してからも典夫さんの様子をこっそり見に来ていたそうです。このような父親であったため、養育費については話し合う余地があったかもしれません。しかも、父親は大地主です。
しかし、子どもを奪い合っていた状況から考えると、このような話し合いが行われたとは思えません。子どもを育てる力、経済的な備え、そして夫との話し合い、これらを行わずに離婚へ踏み切ってしまった結果、菊美さんは子どもにも離婚の影響が大きい人生を歩ませることになってしまったのです。
●典夫さんの母・菊美さんの選択は子どもたちの人生を大きく変えました。しかし、離婚はゴールではなく再スタートです。後編【老後に「貯金も年金も足りない」と嘆いてももう遅い…離婚したい女性が“幸せな再スタート”のために考えるべきこと】では、離婚前に考えるべきことについて解説します。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。
