年金を受給できる年齢になっていながら、働いていることを理由に年金を受給していないことがあります。また、その人に近い親族がいないこと、少ないこともあるでしょう。そうした人が亡くなった場合、受け取っていなかった年金はどのような取り扱いとなるのでしょうか。

元気に働く68歳の叔母、年金は70歳から受給予定

絵里香さん(仮名、38歳)は独身の会社員。母親を16年前、父親を12年前に亡くしています。絵里香さんに親族は少なく、父の妹である叔母の雅美さん(68歳)のほか、あとは母方の従兄弟くらいしかいませんでした。

絵里香さんは小さい頃から叔母の雅美さんと仲良しで、父親が存命だった頃から、2人でよく買い物や旅行に出かけていました。同じく独身の雅美さんは会社に勤務し続けていました。職場からも頼りにされているため、勤務を延長でき、充実した日々を送っています。65歳以降も働いていることを理由に、65歳からの年金は「今はまだ必要ない」と考え、70歳から繰下げ受給をするつもりでいるようでした。