「ねんきん定期便」に見込額が表示されなくなる
晴奈さんは納得し、「ねんきん定期便」の見込額は簡略化したもので、年金事務所で試算した額のほうがより現実に近いものとなることを知りました。「ねんきん定期便」は見込額が表示されるといっても万能ではないということになります。
年金を受給できるようになっても、年金の被保険者になれば毎年「ねんきん定期便」が届くことになります。しかし、既に年金の請求を行っている人には、見込額は表示されなくなります。年金の受給者となると、見込額ではなく実際の支給額となり、今後支給額が変わることになると、「支給額変更通知書」が届くことになります。
とはいっても「65歳も過ぎて70歳まで働いた場合の見込額が知りたい」「給与が変わった場合の見込額を知りたい」と思うこともあるでしょう。そういった年金額の変動について気になることがある場合、年金事務所等に行くか、ねんきんネットを見て確認しながら今後を計画すると良いでしょう。
晴奈さんは、当初2つの年金見込額を見て動揺しましたが、これを機に今後の年金受給についての理解が深まり、将来の見通しも立てやすくなりました。65歳が近づく中、また年金額や制度の仕組みを確認しに行くことに決めたのでした。
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