仕事をやりきって吹っ切れた様子の真美さん

「長く働きたいとは思っているので、今後も無理なく続けられる仕事内容という視点で探すなら、5分の1程度まで年収を下げないと、私の年齢では仕事は見つからないと思います」と続けます。

収入ダウンは喜ばしいことではないものの「仕事をやりきってきたし、転職しても悔いはないですね」と、どこか吹っ切れた様子で話していました。

とはいえ、今後の生活のことも考え、あと3年は今の職場で働こうと思っているとのことです。そこで、仮に3年後に年収250万円の仕事に転職しても生活は成り立つのか、シミュレーションを行いました。すると、老後は赤字に……。そこで、この赤字の原因と赤字をなくす方法を分析することにしました。

老後の生活設計を分かりやすく考えるために、年金生活が始まる65歳から95歳までを第1ステージ、転職予定の55歳から64歳までを第2ステージに分けます。

まず安心して転職するには第1ステージの生活が成り立たないといけません。第1ステージの主な収入は年金です。50代になれば、ねんきん定期便に年金見込額が記載されていますが、記載された数字は今の収入が60歳まで続いたと仮定した金額です。転職するなら金額は下がるため、転職したと仮定した年金額を計算する必要があります。

●今の仕事をやりきった思いもあり、年収ダウンでも転職を決めた真美さん。老後の生活設計の結果は果たして……? 後編【「転職しても生活は成り立つでしょうか?」“年収大幅ダウン”を覚悟する50代女性にFPの回答は…】 で詳説します。