社長との結婚。そして新しい人生のスタートへ

社長は、子どもも山田さんに心を開いていることを感じとり、結婚を意識するようになりました。当然社長も山田さんを秘書ではなく女性をして見るようになっていましたから、社長は山田さんにプロポーズをして2人は結婚に至りました。

そして子どもたちを含め4人の生活をスタートさせたのです。下の男の子とは時には取っ組み合いのケンカをしたそうです。約束を守れないことを叱責したところ、とびかかってきたと言います。

山田さんは男兄弟がいたので慣れていました。男の子のとはそれ以降いい関係を築くことができ、大人になった今でも「お母さん子」だそうです。山田さんもまだ若かったこともありましたが、本気で彼のことを思う熱心な気持ちが通じたのだと思います。

山田さんは、最初に子どもたちのことをお願いされた時点では、あくまで社長のお手伝いと考えていました。ある意味、仕事の1つと捉えてドライに考えていた面もあったはずです。

ですが子どもたちと接するなかで、ほうっておけない気持ちも芽生えていたのです。最初の出会いのインパクトが強かったことも原因かもしれませんが、子どもたちが心配で仕方なくなってしまったそう。

社長も最初は子どものことというプライベートな部分をお願いすることに躊躇もあったでしょうが、今となっては相談をしてよかったと思っているはずです。

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もしあの時社長がプライベートなお願いをしなかったら、山田さんとの結婚もなかったのではないでしょうか。人生、どんなことがきっかけで結婚に至るのかはわからないもの。言い方を変えれば、チャンスはどこにでもありますし、案外身近にあって見えていないだけなのかもしれませんね。

山田さんのエピソードは、結婚にまつわるドラマチックな展開がありましたが、皆さんの周りにもこのような可能性が眠っているのかもしれません。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。