仕事と両立したもう1つの軸
そしてKさんには、仕事以外にも人生に欠かせないライフワークがあります。それは「水泳」です。片手間ではなく本格的に取り組んでいます。
Kさんは28歳の時から趣味のマスターズ水泳をされていましたが、定年後、「区の水泳連盟の委員にならないか」と声をかけられ、現在は障害のある方や一般の方々の水泳指導、水泳大会などのボランティアをされています。
ご自身の記録は65歳区分200m背泳ぎ(長水路・短水路ともに)の日本新記録まであと0.1秒。生涯スイマーとして自己記録に挑戦されているそうです。
長く続けられた秘訣を聞くと、「ここまでやれたのも、水泳仲間がいてくれたからこそなのですよ」と仲間の大切さを教えてくださいました。水泳で培った体力や精神力、そして仲間を大切にする気持ちも、実務に活かされているのかもしれません。
Kさんの体験談から学ぶこと
1.現役時代に深めた専門知識が後に活きる
サラリーマン時代に培ってきた専門知識は、特に実務に関するものであればあるほど、独立してから役立ちます。現役時代に知識やスキルを磨き上げておくことは大切です。
2.副業で視野を広げられる
本業に直接関係なくても、副業からは本業で手に入れられない知識・経験・人脈が得られます。いずれどこかで相乗効果を生み出すにことにつながります。
3.人脈を築いてチャンスを待つ
局面が開ける時は、自分から求めている時というよりも、実力を見極めた人からの紹介が多いように思います。そのためには、日頃からチャンスが起こりやすくなる努力や行動を積極的に起こすことが必要でしょう。
定年後のセカンドキャリアを、サラリーマン時代と全く切り離して考える人もいらっしゃいます。もちろん以前から興味を持っていた趣味などをゆっくりと楽しむことも良いのですが、Kさんのように長年培ってきた専門知識・スキル・経験を人や世の中に役立てることは素晴らしいのではないでしょうか。