Kさんは証券会社に長年勤めた男性で、実務マネージャーとして活躍してきました。60歳の定年のタイミングでは会社に再雇用を勧められました。
しかし、「もう会社に使われるのはやめよう。主従の関係からは卒業したい。自分で判断して自分で決めていきたい」と断固として提案を受け入れず、退職の道を選びました。これも今まで上司からのリクエストに十分応えてきたKさんだからこその考えでしょう。
●前編:【60代男性が定年を機に独立を決意…役立った現役時代の“意外な副業”】
退職後、真っ先にとった行動は…
Kさんが退職の道を選択されたのは、「自分は証券会社の人間であり、かつ人事マンでもある。この2つを組み合わせると、何か仕事にできるのでないか?」とひそかに思っていたからです。
退職後、Kさんがとった最初の行動は、中高年齢者雇用福祉協会での講師登録です。もともと自分のことを「目立ちたがり屋なタイプだ」と感じていたこともあり、ライフプランセミナーなどの講師業をやってみたいと考えていました。
しかし、講師登録したからと言ってすぐに声がかかるはずもありません。その後もいろいろと勉強をして、地道に信用を勝ち取っていくしかないと考えました。
その一環として、過去のキャリアの棚卸しをするため、「CFP」、「DCプランナー1級」、「キャリアコンサルタント」などの資格を取得。今まで実務でやってきたことを再度、整理整頓しました。