息子一家は来ない方がありがたい
同僚からは「お孫ちゃんの顔を見るのは楽しみでしょう?」と言われますが、とてもそんな気持ちにはなれません。孫は2人で、上の男の子は5歳、下の女の子はまだ2歳です。息子夫婦の躾が行き届いていないせいか、上の子はいたずら好きでとんでもないことをやらかすので目が離せません。下の子はおむつ離れもしておらず、まだまだ手がかかります。
最近はお嫁さんが帰省に同行しなかったり、義両親の家に泊まるのは気づまりだから近くにホテルを取ったりするケースもあると聞きます。そういう家庭に比べれば、我が家は恵まれているのかもしれません。でも、私に言わせれば、むしろ、息子一家は来ない方がありがたいくらいです。
息子一家の滞在中、昼間は夫が運転手役になって近くの海水浴場やショッピングセンターなどに外出するのが恒例です。一昨年からは、私は下の孫と一緒にお留守番。孫が昼寝をしている間は少し休憩できますが、この年になってずっと幼い子の相手をするのは結構なストレスです。
朝・昼・晩のご飯を用意するのも私の役目です。普段は夫と2人なので、仕事で帰宅が遅くなった日などは漬け物とお茶漬けでさっと晩ご飯を済ませてしまうこともできますが、息子一家が来ている間はそうはいきません。
毎日献立が偏らないように、栄養のバランスも考えながら夕食には大皿料理を5品くらい用意しています。にもかかわらず、息子からは「母さんの料理はいつも同じだよね。たまには寿司でも取ってよ」と文句を言われ、上の孫からは「ピザが食べたい」とだだをこねられます。
嫁は下の孫の世話をしていて知らんふりで、後片付けも手伝おうとはしません。息子にそう言われているのか、我が家では完全にお客様待遇。息子一家には1階の広い客間に寝泊まりしてもらっていますが、滞在中は布団を敷きっぱなしで、掃除もできないので困ります。
以前はこんなふうに思ってしまうのは私が嫌な姑だからだろうかと自省したりしたのですが、どうやら都内で働いているシングルの娘も私と同じように感じていたらしく、毎年帰省していたのが今年は「お兄ちゃんたちがいると家に帰ってもゆっくりできないから、友達と沖縄に行くことにした」と言ってきました。新しくできたジャングリアを体験してみたかったようです。