貯蓄の目的を達成できる使い方を

誠さんは、なるほどと言いつつ「お城めぐり費用に50万円も使わないけど、その半分くらいは使いそうだし……。月4万円ほど節約しなくてもいいなら、外食を1〜2回は増やせるかな。現実的で気が楽になります」と言います。みなみさんも「子どもの経験値をあげたいので、年間50万くらい余裕があるなら、子どものために支出したいです」と言います。

子どもと遊べるのもあと数年、支出できる期間は限られています。これを機に支出額を増やすのは無駄遣いではありません。むしろ有意義な使い方と言えるでしょう。

浪費家はお金を貯めるのが苦手ですが、貯蓄家は、お金を使うことが苦手です。貯蓄家は将来を考えて貯蓄しますが、将来は不確定、予想外のことがあるため、お金が足りなくなるかもしれないと、心配しすぎて使えないのです。

しかし、お金は使うために貯めます。節約も貯蓄も頑張ってきたのなら、ここで一度、自分が望む使い方を考えてみてはいかがでしょう。そのためには、将来のライフイベントのお金を見積もる必要がありますが、これをすることで、不安要素を取り除くことができます。何のために貯蓄をしているのか、一度、具体的に考えてみると、貯蓄の本来の目的を達成できる有意義な使い方をすることができるでしょう。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。