誰でもできる改善方法は?

このように、自分の生活のどこが使いすぎなのか分からないという人は少なくありません。自分の家計は客観的に見ることができないため、何が贅沢品で何が必要経費なのか、分かりづらいのです。一方で他人の生活であれば何が使いすぎか分かることがあります。Yahoo!知恵袋でも、家計診断を他の利用者にお願いしている投稿をいくつも目にします。

そこで、最も手軽にできる家計診断方法をお伝えします。それはChatGPTに聞くことです。Geminiなど他のAIでも構いません。聞く前に、まずは支出を洗い出します。その段階で自分が予想していた支出金額と実際の支出額が一致していないことに気付くかもしれません。そうであれば、そこで1つ気付きを得ることができます。

次に洗い出した支出内容を入力してA Iに「使いすぎの項目はあるか」あるなら「どこが使いすぎか」さらには「どんな改善方法があるか」聞いてください。ただし家族構成や年収によっても生活レベルは違います。したがって、家族構成、世帯年収、職業、どんな生活をしているから、この支出になっていると、生活スタイルなど具体的に伝える必要があります。具体的に伝えることで、より自分に適した回答を得ることができます。

それでも、スマホを格安に変える、保険を見直すなど一般的な提案しか返答がなかった場合は、さらに自分の意見を伝えましょう。たとえば「スマホの操作方法が分からないことがあるので、サポートが手厚い会社を選びたい。格安でそれをかなえられる会社はあるか?もしなければ、今の会社を変えたくない」などといった具合です。そうすると、また別の提案が返ってきます。

試しに筆者も活用してみましたが、非常に丁寧に回答してくれます。その提案が、どれほどの支出削減効果があるかは別ですが、自分が何に使いすぎか分からない場合はその点を指摘してくれますから、手軽に利用できる家計診断と言えるでしょう。

ただしAIは処理速度は速いのですが、質問者の意図をくみ取ることはできません。質問者は何に困っているのか予想して回答をしてくれません。つまり入力した質問に対してしか回答しないのです。だからこそ、自分の考えや家族構成など詳しく伝える必要があります。自分自身に伝える力が必要になるため、その点だけ気をつけてください。

正敏さん夫婦の場合は老後破綻する危機感が薄い点が最も課題であるため、AIの家計診断だけでは解決しないのですが、自分自身では何が悪いのか判断がつかない、自分で家計改善できることがあればやってみたいと思う人にはお勧めの方法です。手軽に利用できますから、試してみてください。ちなみに、正敏さん夫婦の家計相談は現在も続いていますが初期の頃より「でも」が少なくなり、それと比例して赤字額も減ってきているところです。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。