年金を受給していた人が亡くなると、その遺族に年金の手続きが発生します。しかし、手続きをする遺族は、亡くなった人の配偶者や子だけとは限りません。
夫亡き後も義母と同居を続けた理由
実和さん(仮名・60歳)は、かつて夫の幸司さん、義母(幸司さんの母)の弘子さんと暮らしていました。弘子さんには妹がいましたが、戦時中の幼い頃に亡くなってしまい、弘子さんと亡き夫との間の子は幸司さんだけでした。また、実和さんと幸司さんとの間に子はいません。
そんな中で幸司さんが2023年12月に64歳で亡くなってしまいます。実和さんは既に両親と兄を亡くしており、親族は遠く離れて暮らす姪や従兄弟くらいしかいないため、身近な親族は義母の弘子さんだけになっていました。
弘子さんも「今まで妹も両親も夫も亡くしてきたけど、息子まで私より先に他界するなんて……私の家族は実和さんだけになっちゃったなぁ」と思っています。実和さんは幸司さんと結婚以来、弘子さんとの仲は良好で、弘子さんを実の母のように慕っていました。そのため、幸司さん亡き後も引き続き一緒に暮らしていました。