ひきこもりが長期化すると、お子さんに心配な症状が出てくることもあります。そのような時は早めの受診と治療が望ましいのですが、お子さんが受診を拒否してしまい、医療につながらないケースも見受けられます。適切な治療を受けない期間が長く続いてしまうと、症状がより悪化してしまうこともあるようです。

「何もできなかった」母親の後悔

山岸友恵さん(仮名・35歳)は20代の頃に統合失調症を発症。現在も治療を続けていますが、症状が改善する気配はなく、就労も厳しい状態にあるそうです。収入の見通しが立っていないことに不安を覚えた友恵さんの母親(66歳)は、障害年金の検討をするため筆者のもとを訪れました。

「長女の病状がかなり悪化するまで、私は何もできませんでした……。せめて今からできることをしておきたいと思うのです」

そのように話す母親から筆者は事情を伺うことにしました。