「鴨が葱を背負って」から卒業するために

そこには、スーパー定期の利息が高いのは最初の数カ月だけで後は通常の金利に戻ってしまうこと、投資信託の今後の運用成績を予測するのはプロでも難しく、仮に運用がうまくいかなかった場合はたちまちスーパー定期の利息を超える損失が出てしまうリスクがあることなどが綴られていました。

金融機関によっては、自分が売りたい投資信託や外貨預金などをセット商品に組み入れて大々的にプロモーションをかけていることもあるというくだりを読み、夫から指摘を受けたのは悔しいけれど、早まって申し込まなくて良かったと胸をなで下ろしました。

同時に、何も知らず信用金庫の人の言葉を鵜呑みにしていた自分が恥ずかしくなり、少しは運用について勉強しなくてはという焦りのようなものを感じました。そこで思い立ったら吉日とばかり、永沢さんにSNS経由で個別相談のお願いをしたのです。

永沢さんからは「いいですよ~。いつにしますか?」と即レスがありました。「お金のことを何も知らない定年女子です」と書いたのが共感を呼んだらしく、「たぶん私も同級生です。お会いするのを楽しみにしています」と書いてありました。

永沢さんから「遠いし、ウェビナーでもいいですよ」と言われたのですが、リアルな永沢さんにお会いしたくて事務所での面談をお願いしました。初めて永沢さんの事務所に伺ったのは、1月の寒い日のことでした。

●夏目さんが永沢さんとの面談で気付けた大切なこととは? 後編【「本当に投資が必要だと思う?」退職金で株式運用を考える60歳女性に凄腕専門家が授けた「等身大の資産運用術」】 で詳説します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。