ヨーロッパの動向は

ユーロ圏では今週ECB理事会がありました。

 

予想通り4会合連続の利下げとなっています。1回スキップしていますから、今回の利下げ局面では5回目の利下げと言うことになります。

グラフはユーロ圏の中央銀行の預金金利、米国の長期金利、日本の政策金利をまとめたものです。ユーロ圏の預金金利は4%から1.25%ポイント引き下げられ、2.75%になりました。

アメリカは三回利下げをした後に据え置いて様子見、日銀は先週末に利上げをしています。三者三様の形でこの2週間の「中銀ウィーク」は埋まりました。

三者の比較で言うと、ユーロ圏経済は少し元気がありませんでした。したがってECBの利下げは今後もしばらく続く可能性が高いと見ています。

さて、米国と日本の比較も交えながらユーロ圏の経済に絡めて、いくつかの指数を見ていきたいと思います。一つ目が総合PMI指数です。

 

50を超えているかどうかが景気判断の材料になります。まず米国では、1月24日、1月分の総合PMI指数が発表されました。12月に比べてガクッと下がっています。ただ、米国が今のところ米国・ユーロ圏・日本の三者の中では一番上です。日本も登り調子となっています。対してユーロ圏は少し持ち直してはいますが、50近辺ですね。やはり相対的にユーロ圏は少し元気がありません。

そういった流れの中で利下げ期待も依然としてあります。

 

ユーロ圏、ドイツとフランスの長期金利をまとめたグラフです。いずれも長期金利はやや低下するという動きになりました。

 

一方で金利が下がったということで、ドイツの株価指数(DAX指数)は市場最高値を更新しています。

また、フランスのCAC40、イタリアの株価指数も上昇しています。

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後編では来週の注目ポイントについて詳しく解説していきます。

 

「内田稔教授のマーケットトーク」はYouTubeからもご覧いただけます。

公式チャンネルと1月31日 公開分はこちらから