結婚観の違いが明確な地方と都心。地方女子の苦しみとは?

今の時代は、日本全国どこでも文化や人間性はほとんど変わらないと思っている人も多いかもしれませんが、実はそうでない、リアルな現実があるようです。以前テレビの特集を見ていた時、30代のある女性がこう言っていました。「東京は令和でも、地方は江戸時代」と。例えば、思うような仕事が見つからない、性別による役割分担が明確に存在し、それを押し付けられる。そして他人の干渉がすさまじい、特に結婚に対して。そのような場合もあるようです。今回紹介するのは九州の小都市で生まれ育った女性のお話です。

地方独特の結婚観

佐藤彩子さん(仮名・38歳)も九州の小都市で生まれ育ちました。東京ではまだまだ結婚を視野に入れられる年齢ですが、地方ではそろそろ難しい年齢に差し掛かっていました。自分の力では結婚が難しいと判断し、さらにお父さんや周囲の声も大きくなってきたので、結婚相談所に入会した経緯があります。

佐藤さんの家は代々開業医で、お兄さんも後継として医者になっています。お兄さんはすでに結婚していますが、女性はこうあるべき!という考えが強く、奥さんはそれを叶えるような人。夫を大切にする、夫をたてる、どんなことでも夫が最優先。そういう世界です。とにかく男性が優位で、女性は二の次なのです。佐藤さんはそんな習慣が嫌で仕方なかったのですが、両親が家から出してくれないこともあり、ずっと耐えてきたのです。