実家に戻る女性。両親からのサポートに感謝

山田良子さん(仮名・43歳)には小学生と幼稚園の2人の男の子がいます。離婚の後で実家に戻り、事務の仕事に就くことができました。収入は思ったような金額ではありません。でも、両親がいてくれるので、山田さんの生活はなんとかなっていました。食費を出してくれるだけで良いと両親から言われていたのです。

60代のお父さんは定年を迎えていますが、まだ働いていました。パートをしていたお母さんは山田さんが実家に戻るのを機に辞めています。孫たちの面倒を見る必要があったからです。

結果、両親の家計も余裕はなく、むしろ厳しくなってしまいました。それでも山田さんに求めるのは食費だけ。親として娘を助けたいという気持ちがあってのことでしょう。山田さんも両親のありがたみを強く感じていました。

子どもが父親を欲しいと言い出すも……

そんなある時、下の子が「お父さんが欲しい」と言いだしました。幼稚園のお友達を見てうらやましく思ったようです。友達のお父さんは「高い高い」と空中に投げてキャッチしてくれたり、ブーメランごっこやお相撲、野球など力を使う遊びをしてくれたりします。下の子もそんな遊びをしたかったので、山田さんにねだることもありましたが、女性の山田さんは体力的に難しいのです。

それに、離婚からもう1年になります。年齢も44歳となり、できるだけ早いうちに再婚をした方がいいのかもしれないという思いはありました。子どもの問題もあります。子どもが大きくなると、新しいお父さんに馴染めないことも少なくありません。それだけではなく反発をすることもあるでしょうから、子どもが小さいうちの方が親子として生活がしやすいのではないかと考えました。

●子どものために再婚を決意した山田さん。両親からの理解を得て、再婚に踏み出せるのでしょうか? 後編【シングルマザーが結婚をつかむ「心強いサポート」、44歳娘の再婚に反対する母親を現実的な父親が説得】で詳説します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。