<前編のあらすじ>
お嬢様育ちの鈴木美智子さん(仮名)は、63歳になり再婚を考え始めました。鈴木さんは私立音楽大学の付属校を経て、大学院までピアノを学んでいました。海外留学から帰国し、本格的にピアニストとして活動を始めようと思った矢先、25歳で両親から勧められるままに御曹司と結婚します。

これまでと同じように美智子さんは芸術活動に専念し、ほしいものは何でも買ってもらえると思ったものの、旦那さんは堅実な方で生活費は最低限度しか渡してくれません。お嬢様育ちの美智子さんには耐えられない生活でした。

そこで子どもが大きくなった頃、美智子さんはピアノの先生を始めます。ところが、海外留学までして、年収は100万円にも満たないものでした。これではとても美智子さんの望む生活は送れず、高齢になった両親が実家のブランド品を一つひとつ売って、お金を工面していました。

●前編:【「納得いかない」お嬢様が御曹司との結婚を後悔…音楽では年収100万円にもならない厳しすぎる現実】

旦那さんとの死別。結婚相談所への入会

美智子さんにとっては納得のできない結婚生活が続きましたが、離婚という考えはなかったそうです。でも、次第に旦那さんが経営する会社の業績が右肩下がりになり、とうとう旦那さんが病気になってしまいました。美智子さんは懸命に看病し、最期を看取ったそうです。旦那さんの「感謝している」という言葉には、妻としての誇りも感じたと言います。

でも旦那さんは借金を残していたので、美智子さんが完済しました。住んでいた家や実家を売り、借金返済に回したそうです。そのため今は、娘さんと一緒にマンション暮らしをしています。