お嬢様育ちの結婚観。死ぬまで付き合うお金との向き合い方
「婚活に年齢は関係ない!」私はそう信じています。
実際、少し前なら50歳を過ぎて婚活なんてありえないという風潮でしたが、今は違います。人生100年時代ですから、結婚相談所には最高齢90代の方も登録をする時代となったのです。今回ご紹介する方も、年齢は63歳。結婚を考えるようになった背景には、波乱に満ちた人生があるようです。
甘えん坊でわがままな美智子さん。結婚生活も退屈に
63歳の鈴木美智子さん(仮名)は、言ってみればお嬢様育ち。幼稚園から私立の女子大付属に通い、中学からは音大付属。そのまま大学院までピアノを専攻していました。海外への留学も経験済みで、そのくらい実家はお金持ちだったのです。お父さんは経営者で、美智子さんはお金に苦労した経験がありません。
美智子さんが結婚をしたのは、海外留学から帰国した直後、25歳の時でした。美智子さんとしては、これからピアノの世界で頑張ろうと思っていたのですが、親の勧めもあってお見合いをしました。当時は、女性は「クリスマスケーキ」と言われた時代。クリスマスケーキは24日、25日には売れるけれど、26日になると売れなくなってしまいます。それを例にした女性の結婚観が強くあったので、美智子さんの両親にも焦りがあったのでしょう。
美智子さんは、ずっと自由に楽しく生きてきた女性です。そのため結婚をして旦那さんのために家事をすることが窮屈になっていました。それにもう1つ問題が。美智子さんはお嬢様として扱われてきたので、自分は特別と思っていたのです。でも旦那さんは美智子さんの気持ちやこれまでの生活ぶりを理解しない人でした。会社の経営者でお金は稼ぐのですが、財布のひもは固く、月の生活費も最低限に。美智子さんは倹約生活を強いられることになり、かなりストレスを溜め込んでいました。子どもの頃から好きなものを買ってもらい、好きなことをさせてもらってきたのですから、結婚したからと言って急に変わるのは難しいですよね。
そうこうしているうちに子どもが生まれましたが、旦那さんは仕事が忙しく、あまり家庭を顧みなくなりました。子どもの教育は美智子さん任せ。でもそれは美智子さんにとっては嬉しいことでした。子どもにも自分と同じ音楽の道を進ませたのです。