突然の夫の死亡…遺族年金の対象に
繰上げ請求をして減額された老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給が始まった麻耶さん。年間70万円弱の年金になりました。せっかく受け取り始めた年金を有効に使いたいと思い、雅史さんとの旅行も計画していました。
ところが、繰上げ請求してちょうど6カ月後、雅史さんが心筋梗塞で突然亡くなってしまいます。雅史さんが亡くなったことで「遺族年金が受けられる」と聞かされ、再び年金事務所を訪れることになりました。
職員によると、雅史さん自身は繰上げもせず、まだ年金は受け取っていませんでしたが、長く会社員・厚生年金加入者だったことから、麻耶さんは遺族厚生年金が受けられるとのことです。
しかし、職員からは続けて、「遺族厚生年金は寡婦加算込みで180万円以上支給され、こちらのほうが高いので、こちらの年金を選択することになりますね」と言われます。
「え? ということは……」と察した麻耶さん。今後の年金はどのようになるのでしょうか。
●その後、年金事務所の職員に詳細を説明してもらったところ、驚くべき事実が発覚します。繰上げ受給の注意点は、後編【せっかく繰り上げた年金が“4年半”受け取れない⁉ 60代主婦が見落としていた「年金制度の落とし穴」】で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。