彼女の実家からありえない提案が…。そして当然のように了承する彼女
詩織さんの実家は、孝雄さんの想像以上にヒドい状態でした。経営は零細どころか休眠に近い状態だったのです。そして義父は、今は借金返済もあって大変だけれど、いつかは再建してみせるといいます。羽振りがよかった頃の栄光が忘れられない様子なのは一目瞭然。突然にそのような話を聞かされた彼は、心底驚いたそうです。無理もありません。そして……衝撃の言葉を耳にします。
「だからそれまで、キミも少し協力してくれないかい?」
なんと義父は、結婚を許す条件として、結婚後も彼女に今まで通りお金を入れさせるとともに、彼にも同額の月8万円を入れるよう求めてきたのです。自分たちの収入は借金返済で大半が消え、彼女の入れるお金でどうにか生活しているため、それがなくなっては生活が立ち行かなくなるといいます。
彼の驚きは続きました。まだ結婚自体に若干の迷いがあったであろう彼女が、アッサリこの提案を飲んだのです。それどころか、早く自分と結婚して両親を助けてほしいとさえ言い出しました。彼の中では「詩織さん=良識派、常識的」だったので、別人になってしまったのかと困惑したといいます。
「突然で驚いた……。ちょっと考えさせて」
彼女自身は「子供が親の面倒を見るのは当然」と考えを変える気がなく、まるで自分との結婚も親を助けるためにも見える……。でも、ようやく出会えた彼女のことは本気で好きで結婚もしたい。そのためには義両親のありえない要望を飲まなければならない……。その日から彼は悩み続けたといいます。最終的に彼が出した結論はどのようなものなのか? 後編【「あの家に巻き込まれなくてよかった」“ヤバい義実家”を見限った30代男性に訪れた“まさかの展開”】でご確認ください。