定年後の再就職で気をつけたい3つのポイント

既にお気づきの方もいるかもしれませんが、この事例は筆者である私自身の話です。身をもって体験したこの一連の出来事から、定年後の就職活動で重要だと気付いたことが3つあります。

1.現役時代の知識、スキル、経験を活かす

私の場合は、採用職の経験を活かして就職活動を成功させることができました。また、紆余曲折はありながらも、スキルを応用することで新しい職場でも活躍しています。

定年後はいきなり新しい仕事を始めるよりも、現役時代に培った知識、スキル、経験をベースに自身の専門分野を活かし、深めていくことが大切になります。

2.謙虚でいる

長年1つの会社に勤務した人には、その会社でしか通用しない仕事のやり方が身についています。それにもかかわらず、私のように、会社を変えても自分のやり方で仕事を進めて周囲との摩擦を生むケースは、実はよくあることです。

新しい職場では、かつての役職や業績、仕事の進め方はいったん忘れて、その職場のやり方を覚えようとする姿勢を持ちましょう。むしろ、新入社員のようにすべてを学び直すくらいの気持ちでいいかもしれません。

誰に対しても謙虚な姿勢を持ち続ければ、おのずと年齢や性別を問わず慕われる存在になることができるでしょう。

3.独立をするなら、業務委託契約から始める

私は年金受給の件をきっかけに業務委託契約となりました。仕事内容はそのままで自由度が上がったため、現在はパラレルキャリアを実現できています。

業務委託契約は、仕事を続けながらリスクなく独立できるため、現役時代に会社員だった方には特におすすめの方法です。

そのためには、現役時代から自分の専門知識を深めると同時に、広げておくことが必要です。その取り組みこそが、定年後の選択肢を広げることになるのです。

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定年が近づいている方は、「自分は何をすれば生き生きできるのか?」というところから、早速考え始めてみるのはいかがでしょうか。また、実際にセカンドキャリアが始まったら、私が失敗から得た教訓をぜひ思い出して、活用していただきたいと思います。

定年後までまだ時間があるという方も、先の話だと思わず、セカンドキャリアについてイメージを膨らませてみてください。やりたいことから逆算して、現役時代に必要なスキルや知識を獲得しておくのもよいかもしれません。そのことが必ず、あなたの定年後の人生を楽しく幸せなものにしてくれるでしょう。