長い会社勤めを終え、退職とともに受け取る「退職金」。その大切なお金をできるだけ有効活用したいと考えるのは当然のことでしょう。しかし、世の中には退職金を目当てにした、投資家にメリットが少ない投資プランも存在しています。

退職金プランとは?

銀行のホームページを見ると、「退職金運用プラン」というタブをよく目にします。定年を迎え、退職金の運用をどうするか悩む方が少なくないのでしょう。

退職金での投資を検討する方にとって、退職金運用プランは、銀行に預けておくだけで退職金の管理ができ、高い預金金利まで得られる便利なサービスに映るかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか? 退職金運用プランとはどういうものなのか、2つの特徴を説明します。

1.定期預金と投資信託(orファンドラップ)の組み合わせ

退職金運用プランの最大の特徴は、定期預金と投資信託、あるいはファンドラップとの組み合わせになっていることです。

ちなみに、某大手銀行のホームページを見ると、総資産に対して定期預金が50%、投資信託などが50%という資産配分で運用することになっていました。

2.定期預金の特別金利

定期預金の金利は年2%と、現在の金利水準と照らし合わせるとかなり高めの利率です。これはいわゆる「特別金利」と呼ばれるものです。

普通に定期預金にお金を預けた場合、適用される利率は預入金額の多寡や預入期間の長短に関係なく、メガバンクでも年0.002%ですから、定期預金で年2%の利率はとても有利です。