パワーカップルでも早期退職できない意外な原因
「億」と聞くと、十分すぎる資産があるように感じるかもしれません。ところが、家計をシミュレーションしてみると、早期退職できるほどの余裕はないことが明らかになりました。その理由は生活レベルの高さと支出額の見積もりの甘さです。支出を具体的に把握しきれていなかったのです。
老後の生活を考える上で欠かせないのが自分の年金額の把握です。50歳以上であれば、ねんきん定期便に年金の見込み額が記載されています。この金額は60歳まで今の年収・働き方が続いた場合の金額であるため、60歳より早く退職すると見込み額より金額は減ります。さらに、年金にも税金や社会保険料がかかるため、記載の金額がそのまま手元に残るわけではありません。年金額にもよるため一概には言えませんが、税金や社会保険料は年金額の約1割と考えておくと良いでしょう。
充さんご夫婦の年金を手取りベースで計算したところ、夫婦合計で約32万円でした。2人とも長年、厚生年金に加入して高年収だったため、年金額は一般的に多い方といえます。しかし、加代さんは「32万円では、全然足りないですね」といいます。現在の生活費は約55万円、加代さんは生活レベルを落としたくないとのこと。充さんは、加代さんが早期退職できるなら、今の生活レベルを落とすことはやむを得ないと考えていますが、当の本人の加代さんは生活レベルを落とすぐらいなら早期退職はしなくて良いと考えているようです。
