親の介護で婚期を逃してほしくない
玲子さんがしてきた介護は、とても立派なことには違いありません。誰もができることではないのでしょう。でも、玲子さんの大切な時間を使っていたのは事実。なぜお父さんも親戚の人もそれに気づき、もっと早い段階で婚活を始めなかったのかという疑問が膨らんでしまいます。
玲子さんは周囲に言えなかったのかもしれません。またお父さんは結婚について玲子さんに話しても、本人が拒否したのかもしれません。それでも周囲が玲子さんに気を配るべきだったのではないかと思ってしまいます。そのことを思うと、私たち結婚カウンセラーとしても胸が痛みます。
医療の進化によって、人は長く生きられるようになりました。健康で自分のことができるならよいですが、介護が必要になることもあります。自分のために子どもが時間を使い、結婚という、人生におけるとても大切なことができずにいるのは、親としても切ないものです。
いつ介護が必要になるかはわかりませんから、子どもには早い段階で将来のことをきちんと考えるように伝えることが大切になってきます。結婚をしたいなら婚活をする、素敵な人と巡り合い、幸せな人生を送る機会を失わせないことが、親世代が子どもにできることの1つではないでしょうか。
そして子ども世代も、親の介護があったとしても、自分の人生を考えましょう。親のことが心配、こんな状況なのにと思うかもしれませんが、親は子どもの幸せを願うものです。遠慮せず、積極的に恋愛や結婚を考えることも、親の願う幸せにつながるはずです。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。
