<前編あらすじ>

裕福な家庭で育ったヤスコさん(仮名・40歳)は、高校進学の際、両親から「在日韓国人」であることを告げられました。

驚きつつも韓国に短期留学し、自分のルーツを実感。帰国後も韓国語を学びましたが、周囲からは「なぜ韓国?」と不思議がられ、素直に理由を話せない葛藤を抱えていました。

やがて結婚の時期になると、両親は「相手は同じ在日の人」と希望。同じ背景を持つことで安心感を得られると考えていました。

●前編:「自分は日本人だと思っていたのに…」高校進学で両親からルーツを告げられた40歳女性が婚活で突き当たった“見えない壁”

婚活が思うように進まない

ヤスコさんは婚活パーティに参加したり、仲人さんに紹介を頼んだりしましたが、なかなか相手が見つかりません。婚活が思うように進まなかったことから、ヤスコさんもルーツにこだわることはないのかもしれないと考えていました。むしろ日本で育ったのですから、日本人の方がよいと思うこともあったそうです。

最近入会した韓国人女性は、日本人との結婚を希望していました。なぜかというと、日本にも親御さんの厳しい家庭はありますが、韓国では儒教文化の影響もあり、その傾向がより強いとのこと。それぞれのご家庭でも違いはありますが、その女性は伝統的な家族制度に負担を感じていたため日本人男性との結婚を望んでいたのです。

日本人との結婚を望んだその女性は、程なくして日本人男性と結婚しました。