親は在日の人と結婚させたいけれど…
そして次に問題になったのは結婚です。
両親は、結婚相手に在日コリアンの方を希望していました。同じ教育を受けているので、お互いに理解ができるだろうという想いからです。それならば韓国に住んでいる人との結婚も視野に入りそうですが、両親は納得できない様子。
日本国内の在日コリアン向けの民族学校に通った人とは、考え方が少し異なり、そして韓国本土にいる方はもっと文化の違いを感じると言うのです。日本に長く住んでいる自分たちは、日本の風習や文化に馴染んでいるため、韓国独自の礼儀や上下関係に慣れるのに苦労すると考えていました。
特にこれまで韓国の行事を家庭でしたことがないので、文化を一から学ぶことになりますし、その家庭の習わしに従わなければなりません。日本でもお嫁にいったら、その家の習わしを知り、受け継ぐような家庭もありますが、韓国の場合はその文化がとても厳しいといいます。日本で育ったヤスコさんは、その厳しさに対応できないだろうと両親は考えていたのです。
●時代とともに結婚への価値観も大きく変わってきています。後編【「最初から自分のルーツを伝えたい」過去の破談を経て見つけた、彼女の“後悔しない婚活”】にて詳しく紹介します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。