妻の厚生年金加入はギリギリ20年未満

良一さんは「加給年金、年間40万円って大きいよな。これは助かる」とそのありがたさを感じています。「けど、これ、本来だったら年下の配偶者が65歳になるまで加算されるところなんだけど、由美子が20年厚生年金に入ると受け取れなくなる、みたいなことを以前聞いたな」「今、厚生年金何年くらい入ってる?」と由美子さんに聞きます。

由美子さんは「えーっと、結婚する前が6年くらいでしょ。パートを始めたのが15年前だけど、勤務時間が増えて厚生年金に入るようになったのは13年前だから、合計して19年くらいかな……」と答えます。

「19年かぁ、ちょうど微妙なところだなぁ。このまま由美子が厚生年金に加入し続けると、由美子が65歳になる前に加給年金はなくなってしまうのか? どうなるんだろう」と気になって仕方ない良一さん。

「確認してみたいな。夫婦の今後の年金について詳しいことを聞きに行ってみよう」と良一さんは由美子さんを連れて、年金事務所へ行きました。

このまま勤務を継続すれば加算は続く

年金事務所へ行った良一さんと由美子さんは、窓口の担当の職員に早速、加給年金について尋ねます。すると職員は「由美子さん、厚生年金に加入中ですね。このまま65歳まで今のまま勤務を続けるのでしたら、良一さんの加給年金は由美子さんが65歳になるまで支給されますよ」と回答しました。

良一さんは「そうなのか、妻が勤め続けるなら加算は続くんだな。けど20年あると加算されなくなるのではないかな。もうすぐ20年になるはずなんだけど。具体的にはどういう仕組みになっているんだろう」と疑問点を確認しようとします。

職員は、由美子さんの年金加入条件から良一さんの加給年金の加算の有無について詳細に説明しました。

●由美子さんの厚生年金加入期間が20年になっても、良一さんに加給年金が支給される理由とは? 後編【65歳前に加給年金がなくなる未来も覚悟していたが…60代夫婦が年金の悩みを解消し、老後を楽観できるようになった理由】で詳説します。

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