7年後、未請求の年金があったことが発覚!

時が流れて、緑さんは68歳になり、引き続き年金を受け取り続けていますが、年下の秀平さんも65歳になって年金を受け取れるようになりました。

繰上げ受給をせず、「65歳まで待ったけど、ようやく年金が受け取れる!」と喜んで年金事務所へ手続きに向かうことになりました。一方の緑さんは「年金の振込先口座を変更したいな」と考えていました。年金事務所に行けばその手続きができると知って、緑さんも秀平さんと一緒に年金事務所に向かいます。

窓口で秀平さんの年金の手続きは問題なく進みます。続けて、口座の変更だけだった緑さんはその際、「私はもう年金を受け取っているし、これから先の年金額もそんなに変わらないのよねぇ」と職員に尋ねました。

すると、職員は緑さんの記録や年金の支払い状況を見て、驚きます。そして、緑さんに対し、「緑さん、未請求の年金がありますね。受け取れる年金が他にありますよ」と回答。

緑さんは「受け取っていない年金があるってどういうこと……?」と疑問を持ちます。繰上げ受給している緑さんには未請求の年金があるとのこと。果たして、職員からどのような案内があったのでしょうか。

●すべての年金を受け取っていたつもりの緑さんでしたが、年金事務所で思わぬ事実が発覚しました。未請求で受け取り損ねていた年金については、後編【「今から手続きは間に合うのですか?」“もらい忘れた年金”があった60代女性に年金事務所の回答は…】で詳説します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。