老齢年金は自分自身の加入記録を基礎に計算されることになります。掛けた期間が多ければその分受け取れる額も多くなることでしょう。しかし、年金に加入していたのにそれが金額に含まれていなかったり、全ての加入記録で計算された額で受け取っていなかったりする場合もあります。中には、そのまま亡くなってしまうケースも。もらい忘れていた年金はどのようになるのでしょうか。

年金暮らしだった父親が亡くなる

健太さん(現在53歳)には同居する父・宏隆さんがいましたが、宏隆さんは持病の悪化により、ある年の7月2日に82歳で亡くなりました。

宏隆さんは長年会社員を続け、退職してからは年金生活をしていました。健太さんは「家族に対しては優しかったけど、曲がったことが嫌いな性格だったな」と亡き父との思い出を回想していました。そのためか、若い頃はよく会社と喧嘩して辞めて転職をしていました。

健太さんの母は既に他界していて、兄弟姉妹もいません。なんとか1人で宏隆さんの葬儀を済ませ、続いて死亡したことによる年金の手続きをすることになりました。