さらに「もらい忘れの年金」が発覚する
そんな2カ月分の未支給年金を請求するにあたって、健太さんは年金事務所の職員から尋ねられます。「ところで、お父さまは39歳の頃、どこか4カ月ほど会社にお勤めされていませんでしたか?」と。
突然の質問に健太さんは何の話だろうと思いました。健太さんは「その時って、自分もまだ小さい頃だし……随分昔だなぁ」と記憶を振り返ります。
当時健太さん自身が幼いながらも、宏隆さんの勤務先について、住んでいたエリアの地名が社名に入っていたことと、業種が運送業だったことを覚えていました。そこから会社名を思い出し、健太さんは「確か『○×運送』でした」と職員に伝えます。
すると、職員から「お父さまには受け取っていない年金がありました。未支給年金はお父さまが亡くなる頃までに受け取っていた年金についての6月分・7月分だけでなく、さらに多く受け取れます」との説明がありました。
質問に答えただけで受け取れる未支給年金が増える――一体どういうことでしょうか?
●過去の父親の勤務先を答えたことで年金を受け取れることになった健太さん。そのカラクリは、後編【年金事務所で「たった1つの質問」に答えただけで…父親の“もらい忘れた年金”を息子が受け取れたワケ】で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。