<前編のあらすじ>
山田みやこさん(52歳・仮名)は地方の閑静な住宅街にある実家で暮らしています。母親を亡くしてからはひとり暮らしとなり、老朽化がすすむ実家の安全を考えての修繕か再建をしようと考え始めました。
業者に頼んで出してもらった見積額は想像以上で、なんと修繕で600万円、再建に2000万円以上必要とのこと。独身のみやこさんにとってはかなりの負担ですが、FP相談の結果、ぜいたくしなければ老後も暮らしていけることが分かり一安心。
いずれにせよまずは両親の残した荷物を片付けなければと、みやこさんは断捨離に着手します。姉のみやびさんにも声をかけてみますが、返ってきたのは「行けるわけがない」という冷たい返事。途方に暮れながらも一部の荷物を専門業者に査定してもらったところ予想外の査定結果が提示されました。
●前編:【「どう処分すれば…」実家の片付けに追われる50代女性。両親の残した荷物から見つけた“予想外のお宝”】
いくつかの古本が高値で売れることに
実家の片付けを一手に引き受けていたみやこさん。長年住み慣れた家には思い出が詰まっており、整理するたびに涙がこぼれました。片や、両親が家中にため込んだ荷物の数々は、体力的にも精神的にも苦痛です。ひとりで片付けざるを得ない状況に、日に日にストレスが増していきます。
母のタンスにぎっしり詰まった着物類は、虫干しなどの手入れがされていなかったため状態が悪く、二束三文でしか売れませんでした。それでも、「引き取ってもらえただけ良かった」と自分に言い聞かせて、気持ちを切り替えることにしました。
予想外だったのは、父が集めた古い書籍の中に高値で売れるものがいくつかあったこと。その中には、希少な初版本や貴重な文献が含まれており、1冊10万円以上の値をつける書籍もあったのです。
「資源ごみの収集日に、捨てなくて良かった!」
驚きとともに、実家を建て直す資金の足しにできるとホッとしました。