大川雄太さん(仮名)は、都内の大手企業で働く、33歳で年収800万円の独身男性。趣味らしい趣味はありませんでしたが、日頃は節約を徹底して資産形成に励んでいました。

ただ、周囲が結婚をし始めたことで結婚願望が芽生え、婚活を始めたところ、すぐに、松岡愛美さんという、年収400万円の29歳女性に一目ぼれしました。

そして交際1年で結婚したのですが、彼女は雄太さんに相談することもなく、突然専業主婦になってしまいます。「結婚後は共働きして2人で資産形成を」と考えていた彼は、少しでも運用計画を戻そうと、生活費を月10万円しか渡さないうえ、頻繁に投資の話をしました。そうして節約に力を入れてもらいつつ、あわよくば再就職してほしかったのですが……。

●前編:年収800万円、金融資産3000万円の“非モテ”男性が「アプリ婚」―結婚直後に妻が起こした「驚きの行動」

溝は埋まることなく、ついには離婚…

「もういい加減にして!こんな生活耐えられない!」

結婚して2年後、愛美さんが思いを爆発させました。彼女からすれば、雄太さんは高年収なうえに、投資で相応の利益も出している“お金持ち”ですから、結婚したら専業主婦になれるのは当然で、さぞ豊かな暮らしができるだろうと考えていたといいます。ところが実際は想像とかけ離れた節約生活のうえ、話すことといえばよく分からない投資のことばかりです。もう、こんな生活はうんざりとのことでした。

しかし彼からすると、彼女の不満はどうもピンとこなかったといいます。彼からすれば今でも普通に暮らせていますし、資産形成だって先々のためになる「良いこと」のはずです。目先で多少の不満や我慢があっても、最終的には彼女のためにもなるはずと思っていました。その後、何度か話し合ったものの、2人の溝が埋まることはなかったといいます。

そして最終的に、2人は離婚することとなりました。子供ができなかったのはある意味、幸いですが、まだ愛情が残っていた彼にはつらい結果だったといいます。それに結婚したからこそ、独り身の孤独がつらく感じるようになったうえ、同じ失敗が怖くて再婚活もできていないとのことでした。

「マンションを買い、子どもの教育に老後……先々を考えれば資産形成はすごく大事なことですし、それに力を入れることの何が悪いのでしょうか。“老後破産”になるよりはマシでしょうし、悠々自適とまでいかなくても、お金を気にせず過ごせる老後を目指すのって、いまや“普通”ですよね……どうして彼女には、それが分からなかったのでしょうか。結婚前はあれだけ褒めてくれていたのに……」

いつの日か、理解のある女性と出会えるといいですね。